「取引先がまだFAXを使っているけど、自分の事務所にはFAX機がない」「FAX機の維持費やインク代をなんとか削減したい」。そんな悩みを持つビジネスパーソンが増えています。
その解決策として注目されているのがクラウドFAX(インターネットFAX)です。パソコンやスマホからFAXの送受信ができるため、専用機を置く必要がなくなります。ペーパーレス化にも直結するので、テレワーク環境との相性もばっちりです。
この記事では、主要なクラウドFAXサービスの料金・機能・使い勝手を比較し、用途別の選び方をまとめました。自社に合ったサービスを見つける参考にしてください。

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クラウドFAXとは?仕組みをわかりやすく解説
クラウドFAXは、インターネット回線を使ってFAXの送受信を行うサービスです。従来のFAX機では電話回線を通じて紙に印刷する必要がありましたが、クラウドFAXではPDFなどのデジタルデータとしてやり取りします。
受信したFAXはメールやクラウド管理画面で確認でき、送信もPCやスマホからファイルをアップロードするだけ。相手側が従来のFAX機を使っていても問題なく通信できるのがポイントです。
クラウドFAX導入のメリット
FAX機の購入費用やリース料、電話回線の基本料金、用紙代やトナー代といった固定コストが削減できます。さらにFAXの内容がデジタルデータとして残るため、紙を探す手間がなくなり、クラウド上で一括管理が可能です。
ひとつだけ準備が要るとすれば、手元にある紙の書類を送るときです。クラウドFAXは送るファイルがデジタルデータであることが前提なので、注文書や図面を紙で受け取る機会が多いなら、まとめて読み取れるADF付きのスキャナーが1台あると流れが途切れません。
デメリット・注意点
インターネット環境がないと使えないこと、従量課金の場合は送受信が多いとコストが膨らむことが注意点です。また、サービスによっては取得できる市外局番が限定される場合もあります。受信FAXの画質が、従来のFAX機に比べてやや劣ることがあるという声もあります。細かい図面や手書きの文字が多い書類を扱う場合は、画質の確認も忘れずに行いましょう。
主要クラウドFAXサービスの比較
eFAX(イーファックス)
国内導入実績60,000件超で、全国47都道府県の市外局番に対応しているのが特徴です。毎月150枚までの送受信が基本料金に含まれるため、適度な送受信量がある事業者に向いています。スマホアプリも用意されており、外出先からの送受信もスムーズです。
料金は月額プランで1,980円(税込)程度ですが、年払いにすると割引が適用されます。詳細はeFAX公式サイトで確認できます。
jFAX(ジェーファックス)
eFAXの姉妹ブランドで、よりコストを抑えた設計になっています。月額990円(税抜)で、受信100枚・送信50枚までが基本料金に含まれます。超過分は1枚11円の従量課金です。
ただし、取得できる市外局番は東京03・大阪06・全国共通050に限られます。少量のFAXしか使わない事業者や、特定の地域番号にこだわらない場合は有力な選択肢です。
MOVFAX(モバックス)
法人向けに強みを持つクラウドFAXサービスで、導入実績は35,000社以上。FAXの受信を中心に使うケースに向いており、注文書や申込書をFAXで受け取る業種(不動産・建設・製造業など)に適しています。
送信料金は1送信2枚まで8円(税別)と他社より安い水準です。受信したFAXを自動でフォルダ分けする機能もあり、大量のFAXを管理する必要がある企業に好評です。
メッセージプラス
月額1,045円(税込)から利用でき、受信料が無料なのが大きな特徴です。メッセージプラス同士のFAX送信も無料なので、複数拠点間でのFAXやり取りが多い企業ならコストを大幅に削減できます。
留守番電話機能も標準搭載されており、FAXと音声メッセージをまとめてクラウドで管理できるユニークな仕組みです。
秒速FAX
送信特化型のサービスで、初期費用440円・月額無料・送信ごとに課金される料金体系です。受信機能は別サービス「秒速FAX Plus」として提供されています。「月に数回しか送信しない」「送信だけで十分」という場合は、固定費ゼロで使えるメリットがあります。


FAXのクラウド化と合わせてテレワーク環境も見直すなら
クラウドFAXの選び方|3つの判断基準
1. 月間の送受信枚数を見積もる
毎月どのくらいFAXを送受信するかによって、最適なサービスが変わります。月150枚以上ならeFAX、50枚以下ならjFAX、受信が中心ならメッセージプラスやMOVFAXが有力です。送信だけなら秒速FAXも選択肢に入ります。
2. 必要な市外局番を確認する
取引先にFAX番号を伝えるとき、地元の市外局番を使いたいケースは多いはずです。全国の市外局番に対応しているのはeFAXで、jFAXは東京03・大阪06・050のみ。MOVFAXは050番号が中心です。自社の所在地や取引先の印象を考慮して選びましょう。
3. FAX以外の業務ツールとの連携
受信したFAXをPDFとしてメールに転送できるか、Google Workspaceや社内システムと連携できるかも確認しておくと便利です。業務フロー全体を見据えて選ぶことで、FAX受信後の処理工数も削減できます。
料金だけで選ぶと「安いけど番号が050しか取れない」「月額は安いけど超過料金が高い」といった落とし穴にはまることがあります。必ず自社の利用パターンを想定したうえで料金シミュレーションを行いましょう。
クラウドFAX導入の流れ
多くのクラウドFAXサービスは、以下のステップで導入できます。
1. サービスの公式サイトからアカウントを作成
2. 利用するFAX番号(市外局番)を選択
3. 支払い方法を設定(クレジットカードが一般的)
4. 送信テストを行い、正常に届くことを確認
5. 取引先に新しいFAX番号を通知
多くのサービスでは申し込みから即日〜数営業日でFAX番号が発行されます。従来のFAX機のような設置工事や電話回線の契約は不要です。
クラウドFAXの活用シーン
不動産業界
物件情報のやり取りや契約書類の送受信にFAXを使う不動産業界では、クラウドFAXの導入効果が大きく出ます。外出先からでもスマホで受信FAXを確認できるため、物件の内見中でも契約関連のFAXを見逃しません。受信したFAXをそのままPDFとして保存できるので、書類のファイリング作業も不要になります。
医療・介護業界
処方箋や紹介状のやり取りにFAXが使われるケースが多い医療・介護業界でも、クラウドFAXが活躍します。紙のFAXと違って受信内容がデジタルデータとして残るため、過去のやり取りを検索・閲覧するのが容易です。ただし、個人情報の取り扱いには十分な配慮が必要です。
テレワーク・リモートワーク
オフィスに出社しなくてもFAXの送受信ができるため、テレワーク環境との相性は抜群です。「FAXを確認するためだけに出社する」という非効率な状況を解消できます。
とはいえ、押印して返送する書類など「どうしても紙で出したい1枚」は残ります。オフィスの複合機まで取りに行けない在宅環境では、A4が出せる小型のプリンターを手元に置いておくと、そこだけのために出社せずに済みます。
個人事業主・フリーランス
自宅にFAX機を置くスペースがない、またはFAX機を購入するほどの頻度ではないという個人事業主にもクラウドFAXは適しています。月額1,000円前後から利用できるサービスもあり、取引先がFAXを使っている場合のコミュニケーション手段として重宝します。


よくある質問(Q&A)
Q. 相手が普通のFAX機でも受信できますか?
受信できます。クラウドFAXから送信されたデータは、相手のFAX機では通常の紙FAXとして出力されます。逆に、相手が紙のFAX機から送ったものも、クラウドFAX側ではPDFデータとして受信できます。
Q. 既存のFAX番号をそのまま使えますか?
サービスによっては番号ポータビリティ(MNP)に対応しています。ただし対応状況はサービスごとに異なるため、申し込み前に公式サイトで確認してください。
Q. セキュリティは大丈夫ですか?
主要なクラウドFAXサービスは通信の暗号化(SSL/TLS)に対応しており、受信データの保存もセキュリティ対策が施されています。ただし、受信FAXが社員全員のメールに届く設定にすると情報管理の観点で問題が生じるため、受信先の設定には注意が必要です。
Q. 無料で使えるクラウドFAXはありますか?
完全無料で継続利用できるサービスはほとんどありません。ただし、秒速FAXのように月額固定費が0円で送信ごとに課金されるタイプや、無料トライアル期間を設けているサービスはあります。


まとめ
クラウドFAXを導入すれば、FAX機の購入・維持にかかるコストを削減しつつ、ペーパーレス化とテレワーク対応を同時に実現できます。
サービス選びのポイントは「月間の送受信枚数」「必要な市外局番」「他ツールとの連携」の3つです。送受信が多いならeFAX、コスト重視ならjFAXやメッセージプラス、受信中心ならMOVFAXなど、自社の利用パターンに合ったサービスを選びましょう。
FAXのデジタル化は、業務効率化の第一歩です。まずは自社のFAX利用状況を棚卸しして、最適なサービスを検討してみてください。
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