パスワードの数が増えすぎて管理しきれない、同じパスワードを使い回してしまっている――。そんな悩みを持つ方にとって、パスワード管理ツールは今や欠かせない存在になっています。中でもLastPass(ラストパス)は、世界中で長年使われてきた老舗サービスのひとつです。
ただし、LastPassには過去のセキュリティインシデントの影響で「本当に安全なのか?」と気になっている方も多いでしょう。この記事では、LastPassのメリット・デメリットを客観的に整理しつつ、料金プランの詳細や、乗り換え先として検討したい代替サービスまで幅広く紹介します。パスワード管理ツール選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
👆ナビ助のおすすめ
Google Oneには、ご家族との大切な写真や動画を「Googleフォト」に高画質のまま容量を気にせず保存できるなど、スマホをより便利にお使いいただける魅力的な特長がございます。

LastPassとは?基本的な特徴を押さえましょう
LastPassは、カナダを拠点とするパスワード管理サービスです。ブラウザ拡張機能やモバイルアプリを通じて、ログイン情報の保存・自動入力・パスワード自動生成などの機能を提供しています。
LastPassの主な機能
- パスワードの暗号化保存と自動入力
- 強力なパスワードの自動生成
- セキュリティダッシュボード(弱いパスワードや使い回しの検出)
- ダークウェブモニタリング(情報漏洩の監視)
- パスワードの安全な共有機能
- デジタルウォレット(クレジットカード情報などの管理)
- 緊急アクセス機能
マスターパスワード1つを覚えるだけで、他のすべてのパスワードをLastPassが管理してくれる仕組みになっています。AES-256ビット暗号化とPBKDF2-SHA-256認証を採用しており、ゼロナレッジアーキテクチャ(提供元もユーザーのデータを閲覧できない設計)を採用しています。
裏を返せば、マスターパスワード1つが破られると全部が危ない構造でもあります。そのため、ログイン時の二要素認証を物理キーで行うFIDO2対応のセキュリティキーを併用する方も増えています。


LastPassの料金プラン
LastPassの料金体系は、個人向けと法人向けで分かれています。すべて年額払いが基本で、月額払いには対応していない点に注意が必要です。
個人・家族向けプラン
| プラン | 月額(年額払い) | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Free | 無料 | パスワード無制限保存、1デバイスタイプのみ |
| Premium | $3 | 全デバイスでの利用、1対多のパスワード共有、ダークウェブモニタリング |
| Families | $4 | 最大6ユーザー、共有フォルダ、ファミリーダッシュボード |
法人向けプラン
| プラン | 月額/ユーザー(年額払い) | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Teams | $4 | 最大50ユーザー、管理コンソール |
| Business | $7 | ユーザー数無制限、SSO連携3アプリ、高度なレポート |
無料プランは利用できるデバイスタイプが「モバイルのみ」または「PCのみ」の1種類に限定されています。PCとスマホの両方で使いたい場合はPremium以上のプランが必要になります。また、料金はドル建てのため、為替レートの変動によって実質的な負担額が変わる点にも注意しましょう。
LastPassの評価されやすい点(編集部の整理)
LastPassの機能や仕様から、評価されやすいポイントを整理しました。
ブラウザ拡張機能の利便性が高い
保存したログイン情報を自動入力できるため、サイトごとに異なるパスワードを設定しても管理の負担が増えにくい仕組みです。Chrome・Firefox・Safari・Edgeなど主要ブラウザすべてに対応しているため、ブラウザを問わず同じ使い方ができる点もメリットです。
複数デバイスでの同期が便利
Premiumプラン以上であれば、PCで保存したパスワードをスマホからもシームレスに利用できます。外出先でスマホからログインする場面でも、同じ情報を使えるのは便利な点です。
パスワード以外の情報も管理できる
クレジットカード情報や住所、セキュアメモなど、パスワード以外の機密情報も暗号化して保存できます。ネットショッピングでの入力や、重要なメモの保管にも使える機能です。


LastPassの気になりやすい点(編集部の整理)
一方で、LastPassには導入前に知っておきたい点もあります。特にセキュリティ面は重要な判断材料です。
過去のセキュリティインシデントへの不信感
LastPassは2022年に大規模なデータ侵害事件を起こしています。攻撃者がLastPassの開発環境に不正アクセスし、ソースコードや技術文書を窃取しました。さらに、上級エンジニアの個人PCがキーストロークロガーによって侵害され、内部の暗号化キーが流出したことで、顧客の暗号化されたパスワードボールトのバックアップデータが持ち出される事態に至りました。
この事件を受けてLastPassは訴訟を起こされ、和解金として$24.5 million(約37億円)を支払っています。英国の情報コミッショナーオフィス(ICO)からも約160万ポンドの制裁金を科されました。パスワードを預けるツールで起きた事故だけに、選ぶ際には重く見ておきたいポイントです。
こうした経緯から、ネット銀行やマイナンバー関連など「これだけはクラウドに預けたくない」情報だけ紙で管理する、という使い分けをしている方もいます。市販のパスワード管理ノートは、そうした併用派に選ばれています。
無料プランの制限が厳しい
以前は無料プランでもPCとスマホの両方で使えましたが、現在は1つのデバイスタイプに限定されています。PCとスマホの両方で使いたい場合は、有料プランが前提になります。
カスタマーサポートは日本語対応が手薄
日本語でのサポート体制が手薄な点は、国内ユーザーにとってはマイナスポイントです。英語での問い合わせに不安がある場合は、事前にサポート窓口を確認しておきましょう。
2022年のデータ侵害後、LastPassはセキュリティ体制の見直しや暗号化アルゴリズムのアップデートを実施しています。ただし、一度失われた信頼を完全に回復するには時間がかかるという見方が多いです。
LastPassのメリット・デメリット
ここまでの内容を踏まえて、LastPassのメリットとデメリットを整理しておきましょう。
メリット
- 直感的なUIで初心者でも使いやすい
- 無料プランが用意されている(デバイスタイプ制限あり)
- ブラウザ拡張機能の自動入力が高精度
- ダークウェブモニタリングで漏洩リスクを早期検知
- 長年の運営実績と豊富なユーザーベース
デメリット
- 2022年のデータ侵害によるセキュリティへの信頼低下
- 無料プランの機能制限が段階的に強化されている
- 日本語サポートが弱い
- ドル建て決済のため為替リスクがある
- 更新時に値上げされるケースが報告されている


LastPassの代替サービスとして検討したいパスワード管理ツール
LastPassからの乗り換えを検討している方に向けて、代替として有力なパスワード管理ツールを紹介します。
1Password
カナダのAgileBits社が提供する、セキュリティ面での評価が高いパスワード管理ツールです。過去に重大なデータ侵害を起こしたことがない点が、LastPassからの乗り換え先として選ばれる大きな理由になっています。トラベルモードやWatchtower機能など独自の機能も充実しています。個人プランは月額$2.99から利用できます。
Bitwarden
オープンソースで開発されているパスワード管理ツールです。ソースコードが公開されているため、セキュリティの透明性が非常に高いです。無料プランでもデバイス数の制限がなく、PCとスマホの両方で使えます。有料プランは年額$10からと価格面でも魅力的です。LastPassや1Passwordからのデータインポート機能も備えているため、乗り換えもスムーズに行えます。
Dashlane
VPN機能が標準搭載されたパスワード管理ツールです。セキュリティインシデントの履歴がなく、信頼性の高いサービスとして知られています。UIのデザイン性が高く、直感的に操作できます。個人プランは月額$4.99からで、LastPassよりやや高めの価格設定です。
Keeper Security
ゼロナレッジ・ゼロトラストのセキュリティアーキテクチャを採用したパスワード管理ツールです。法人向けの機能が充実しており、特にコンプライアンス対応やチーム管理機能が強みです。個人プランは月額約$2から利用可能です。
LastPassからの移行は、各サービスが提供するインポート機能を使えば比較的簡単に行えます。まずはLastPassからデータをエクスポートし、移行先のサービスでインポートすれば完了です。移行後はLastPassのアカウントを削除して、二重管理を防ぎましょう。
LastPassはどんな人に向いている?
LastPassが向いているのは、以下のような方です。
- パスワード管理ツールを試してみたい初心者(無料プランで体験可能)
- すでにLastPassを長年使っていて、特に不満がない方
- チーム単位で手頃な価格のパスワード管理を導入したい法人
一方で、セキュリティを最優先に考える方や、過去のインシデントが気になる方は、1PasswordやBitwardenなどの代替サービスを検討したほうがよいでしょう。パスワード管理ツールは「信頼できるかどうか」が何よりも重要なため、自分の価値観に合ったサービスを選ぶことが大切です。
ちなみに、どのツールを使っていても盲点になりやすいのがマスターパスワードを入力する瞬間です。カフェやコワーキングスペースで作業する機会が多いなら、画面の覗き見防止フィルターを貼っておくという手もあります。
Q&A よくある質問
LastPassの無料プランはどこまで使えるの?
無料プランでは、パスワードの無制限保存、自動入力、1対1のパスワード共有、ダークウェブモニタリングが利用できます。ただし、使えるデバイスタイプが「モバイルのみ」または「PCのみ」の1種類に限定されるため、PCとスマホの両方で使いたい場合はPremium以上のプランが必要です。
LastPassから他のサービスに乗り換える手順は?
LastPassの設定メニューから「エクスポート」を選択し、CSVファイルとしてデータを書き出します。その後、移行先のサービスでインポート機能を使ってデータを取り込めば完了です。BitwardenやDashlaneにはLastPass専用のインポート機能が用意されています。
2022年のデータ侵害で自分のパスワードは漏洩した?
攻撃者は暗号化されたパスワードボールトのバックアップデータを持ち出していますが、データ自体はAES-256で暗号化されています。マスターパスワードが十分に強力であれば、解読されるリスクは低いとされています。ただし、念のため全サービスのパスワードを変更しておくことが推奨されています。
まとめ
LastPassは使い勝手が良く、長年の実績を持つパスワード管理ツールです。ブラウザ拡張機能の精度の高さやダークウェブモニタリングなど、機能面では高い評価を受けています。
一方で、2022年に起きたデータ侵害は大きな影響を残しており、セキュリティツールとしての信頼性に疑問を持つユーザーも少なくありません。無料プランの機能制限が段階的に厳しくなっている点も注意が必要です。
パスワード管理ツールは、自分の大切な情報をすべて預ける存在だからこそ、信頼性・機能・価格を総合的に比較して選びたいところです。LastPassが合わないと感じたら、1PasswordやBitwarden、Dashlaneなどの代替サービスも積極的に検討してみてください。
外部参考リンク: LastPass公式サイト / IPA 安全なパスワードの設定・管理 / Bitwarden公式サイト
パスワード管理を強化したら、テレワーク環境も合わせて整えよう
セキュリティと一緒に、仕事効率化のガジェットも見直してみませんか?
👆ナビ助のおすすめ
Google Oneには、ご家族との大切な写真や動画を「Googleフォト」に高画質のまま容量を気にせず保存できるなど、スマホをより便利にお使いいただける魅力的な特長がございます。






