オフィスに設置されたビジネスフォン、リース契約の更新時期が近づくたびに「このまま続けていいのか」と悩むことはありませんか。主装置の保守費用、電話回線の基本料金、配線工事の費用と、見えにくいコストが積み重なっているケースが多いのが実情です。
近年はビジネスフォンの「クラウド化」が急速に進んでいます。物理的な主装置をクラウド上のサーバーに置き換え、インターネット回線で通話する仕組みで、スマートフォンやPCを内線端末として使えるようになります。テレワーク対応はもちろん、オフィス移転時の配線工事も不要です。
この記事では、従来型ビジネスフォンとクラウド型の料金構造をわかりやすく比較したうえで、切り替えを検討する際のポイントとおすすめサービスを紹介します。

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従来型ビジネスフォンの費用構造
主装置の購入・リース費用
従来型ビジネスフォンの中核となる主装置(PBX)は、購入する場合10万~50万円以上が目安です。リース契約の場合は月額5,000円~20,000円程度で、5年~7年の契約期間が一般的です。リース期間終了後も使い続ける場合は、機器の老朽化リスクがあります。
電話機の費用
ビジネスフォンの電話機は1台あたり15,000円~40,000円程度が相場です。10台導入すれば電話機だけで15万~40万円のコストがかかります。中古品を選ぶ手もありますが、メーカーサポートが終了しているリスクも考慮が必要です。
ちなみにクラウド型に切り替える場合、卓上の受話器が必要な席だけIP電話機を個別に買い足すという運用もできます。全席分をまとめて揃える必要がないぶん、初期の負担を抑えやすくなります。
工事費・保守費
設置工事費は1台あたり10,000円~20,000円、回線工事は別途30,000円前後がかかるケースが多いです。保守契約は月額3,000円~10,000円程度で、これにNTT回線の基本料金やユニバーサルサービス料が加算されます。
クラウド型ビジネスフォンの費用構造
初期費用
クラウド型の初期費用は0円~50,000円程度で、従来型と比べて大幅に低く抑えられます。多くのサービスでは初期費用無料のキャンペーンを実施していることもあるため、導入タイミングによってはさらにコストを抑えることが可能です。
月額費用
1ユーザーあたり月額1,000円~3,000円が相場で、5人規模なら月額5,000円~15,000円程度から始められます。従来型のリース料+回線基本料と比べると、多くの企業で月額コストの削減が見込めます。
通話料金
固定電話への通話は3分8円前後、携帯電話への通話は1分15円~17円前後が目安です。拠点間の内線通話は無料になるサービスが大半で、複数拠点を持つ企業はこの点だけでも大きなコストメリットがあります。
従来型は「買い切り+保守」、クラウド型は「月額サブスクリプション」と、費用構造がまったく異なります。5年間のトータルコストで比較すると、クラウド型のほうが30%~50%程度安くなるケースが多いです。
クラウド型ビジネスフォンの主要サービスを比較
MOT/TEL(モッテル)
累計27,000件以上の導入実績を持つ国産サービスです。20内線までの小規模プランから、100内線以上の大規模プランまで用意されています。大人数で利用した場合の1人あたり単価が非常に安く、コストパフォーマンスを重視する企業に適しています。自社でPBXサーバーを設置するオンプレミスとのハイブリッド構成にも対応しています。
BIZTEL ビジネスフォン
国内シェアの高いクラウドPBXの老舗サービスです。月額21,000円/40ID~という料金体系で、40名以上の企業向けのプランが中心です。コールセンター機能との連携に強みがあり、電話対応業務の品質を高めたい企業に向いています。24時間365日の電話サポートが標準付帯しているのも安心材料です。
ひかりクラウドPBX
NTT東日本・西日本が提供するサービスで、フレッツ光回線との親和性が高いのが特徴です。既存のNTT回線や電話番号をスムーズに引き継げるため、大がかりな切り替え作業を避けたい企業に適しています。NTTのブランドによる信頼性も選ばれる理由の一つです。
03plus(03プラス)
1IDあたり月額1,280円から利用できるコストパフォーマンスの高いサービスです。市外局番の新規取得や番号ポータビリティにも対応しています。Web電話帳やクラウドFAX機能が標準搭載されており、中小企業が必要とする機能が過不足なく揃っています。


クラウド型に切り替えるタイミングの見極め方
リース契約の更新時期
現在のビジネスフォンがリース契約であれば、更新時期が切り替えの好機です。リース満了前に途中解約すると違約金が発生するため、契約期間を確認したうえで計画的に移行しましょう。
テレワーク・ハイブリッドワークの導入時
テレワークを導入する際は、クラウド型への切り替えを同時に検討する価値が高いです。自宅や外出先からでも代表番号で発着信できるため、「電話のためだけに出社する」という状況を解消できます。
オフィス移転・レイアウト変更の予定がある場合
従来型のビジネスフォンは移転のたびに配線工事が必要ですが、クラウド型であれば物理的な工事は不要です。移転に合わせてクラウド型に切り替えれば、工事費を二重に払わずに済みます。
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クラウド型ビジネスフォン導入時の注意点
回線品質の確認
クラウド型はインターネット回線の品質が通話品質に直結します。帯域の不安定なオフィスでは音声が途切れるリスクがあるため、導入前にインターネット環境をチェックしましょう。光回線であれば多くの場合は問題ありません。
回線そのものが速くても、オフィスのルーターが同時接続数に耐えられないと通話が不安定になることがあります。台数の多いオフィスでは、業務用のWi-Fiルーターに替えて様子を見るという手もあります。
緊急通報への対応
クラウド型ビジネスフォンの中には、110番や119番への発信ができないサービスがあります。社員の安全に関わるため、契約前に緊急通報への対応状況を確認し、非対応の場合は携帯電話での通報手段を確保してください。
既存番号の移行可否
番号ポータビリティに対応しているサービスでも、すべての電話番号が移行できるとは限りません。特にIP電話で取得した050番号や、特定の回線で取得した番号は引き継げないケースがあるため、事前確認は必須です。
クラウド型ビジネスフォンは停電時に利用できなくなる可能性があります。UPS(無停電電源装置)の導入や、バックアップ用の携帯電話の準備など、事業継続計画(BCP)の観点からの備えも検討しておきましょう。
クラウド型ビジネスフォンのセキュリティと信頼性
通信の暗号化
多くのクラウド型ビジネスフォンでは、通話データがTLS/SRTPで暗号化されています。これにより、第三者による盗聴リスクを低減できます。金融機関や医療機関など、機密性の高い通話を扱う企業でも安心して利用できる水準です。
SLA(サービスレベルアグリーメント)の確認
クラウドサービスには稼働率の保証があります。一般的に99.9%以上の稼働率を保証しているサービスが多いですが、保証の範囲や障害時の補償内容はサービスによって異なります。契約前にSLAの内容を確認しておきましょう。
データセンターの冗長化
信頼性の高いクラウドPBXサービスは、複数のデータセンターで冗長化を行い、万が一の障害時にも自動で切り替わる仕組みを備えています。国内にデータセンターを持つサービスであれば、通信の遅延も少なく安定した運用が期待できます。


よくある質問
従来のビジネスフォン機器はどうすればいい?
リース契約の場合はリース会社に返却します。自社購入の場合は産業廃棄物として適切に処分するか、中古買取業者に売却できます。機器が比較的新しければ、買取価格がつくこともあります。
クラウド型と従来型を併用できる?
可能です。既存のビジネスフォンを一部の拠点で使い続けながら、テレワーク社員やリモート拠点にクラウド型を導入するハイブリッド運用もできます。段階的に移行したい企業にはおすすめの方法です。
通話品質は従来型と遜色ない?
安定した光回線環境であれば、従来型と同等の通話品質が得られます。ただし、モバイル回線やWi-Fi経由での通話は、電波状況によって品質が左右されます。重要な通話が多い場合は、有線LAN接続のIP電話機の併用も検討してください。
有線でつなぐなら、ケーブルの規格も見ておきたいところです。古い規格のケーブルが混ざっていると、そこが速度の頭打ちになることがあります。
導入までにどのくらいの期間がかかる?
クラウド型ビジネスフォンの導入期間は、多くのサービスで最短即日~2週間程度です。番号ポータビリティを利用する場合は、移行手続きに1ヶ月ほどかかることがあります。急ぎの場合は、新しい番号で先にクラウドPBXを使い始め、あとから既存番号を移行する方法もあります。
海外拠点とも内線通話できる?
クラウドPBXはインターネット接続があれば場所を選ばないため、海外拠点との内線通話にも対応できます。国際電話料金を大幅に削減できるため、海外とのやり取りが多い企業にとっては大きなコストメリットです。


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まとめ
ビジネスフォンのクラウド化は、初期費用・月額費用ともに従来型より大幅にコストを抑えられるだけでなく、テレワーク対応やオフィス移転時の柔軟性向上にもつながります。
リース契約の更新時期やテレワーク導入のタイミングが、切り替えの検討を始めるよい機会です。まずは無料トライアルで通話品質を確認し、自社の業務環境に合ったサービスを選んでください。
ビジネスフォンの市場動向については、総務省の情報通信白書や、BOXILのクラウド型ビジネスフォン比較記事でも詳しく解説されています。
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