ビジネスチャットツールの導入を検討しているものの、「何を基準に選べばいいか分からない」「導入後に別のツールに乗り換えるのは大変そう」と感じている方は多いのではないでしょうか。
ビジネスチャットは一度導入するとチーム全体に浸透するため、後からの乗り換えコストが非常に高いのが特徴です。だからこそ、最初の選定段階で適切な判断基準を持っておくことが重要になります。
この記事では、ビジネスチャットを選ぶ際に確認すべきポイントを7つの観点から整理し、自社に合ったツールを見極めるための判断フレームワークを紹介します。

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ポイント1:チームの規模と将来の拡大予定
まず確認すべきは、現在のチーム規模と将来的な拡大見込みです。
5〜10人の少人数チームであれば、ほとんどのツールの無料プランで十分に運用できます。一方、50人を超える組織では管理機能の充実度が重要になり、100人以上では部門ごとの権限管理・監査ログ・コンプライアンス対応が必須条件となるケースが多くなります。
「今は10人だけど、半年後には30人になる予定」といった場合は、最初から30人規模での運用に耐えられるツールを選んでおくのが賢明です。途中でツールを変更すると、データ移行や再教育のコストが発生します。
ツールの料金比較をする際は、「今の人数での月額」だけでなく、「想定される最大人数での月額」も計算しておきましょう。人数が増えると段階的に料金プランが変わるツールもあります。
ポイント2:既存ツールとの連携性
ビジネスチャットは単体で使うよりも、既存の業務ツールと連携させることで真価を発揮します。
確認すべき連携先
- メール:Gmail、Outlookとの連携
- カレンダー:Googleカレンダー、Outlookカレンダーとの予定共有
- ストレージ:Google Drive、OneDrive、Dropboxとのファイル共有
- プロジェクト管理:Trello、Asana、Notionとのタスク連携
- CRM:Salesforce、HubSpotとの顧客情報連携
たとえば、すでにGoogle Workspaceを導入している企業であればGoogle ChatやSlack(Google連携が豊富)が自然な選択肢になります。Microsoft 365環境であればTeamsが最もスムーズに統合できます。
ポイント3:モバイル対応の充実度
現場作業や外回りが多い業種では、スマートフォンでの使い勝手が極めて重要です。
確認すべきポイントは以下の通りです。
- iOS・Androidの両方にアプリが提供されているか
- プッシュ通知の設定が細かくできるか(時間帯指定・チャンネル別設定など)
- モバイルでもファイルの閲覧・アップロードが快適にできるか
- 音声通話・ビデオ通話がモバイルアプリから利用できるか
デスクワーク中心のオフィスであればPC版の使い勝手を優先すればよいですが、店舗運営・介護・建設現場などではモバイルアプリの操作性がツール定着の鍵を握ります。

ポイント4:セキュリティ要件
業種や取り扱う情報の種類によって、求められるセキュリティレベルは大きく異なります。
基本的なセキュリティ機能
- 通信暗号化(TLS):ほぼ全ツールが対応
- 二要素認証:ほぼ全ツールが対応
- パスワードポリシーの設定:有料プランで対応するツールが多い
高度なセキュリティ機能
- IPアドレス制限:特定のIPからのみアクセスを許可
- 端末管理(MDM連携):指定端末以外からのログインを制限
- データの暗号化キー管理(EKM):企業が暗号化キーを自社管理
- 監査ログ・コンプライアンス対応:操作履歴の記録と出力
金融機関・医療機関・法律事務所などの業種では、IPアドレス制限と監査ログは必須と考えてください。これらの機能は通常、エンタープライズプランに含まれるため、コスト面も合わせて検討する必要があります。
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ポイント5:管理者機能の充実度
チームが拡大するにつれて、管理者に求められる機能は増えていきます。
- メンバーの一括追加・削除:CSVインポートなどで効率的に管理できるか
- ロール(役割)の設定:管理者・一般ユーザー・ゲストなどの権限を分けられるか
- チャンネル/グループの管理:特定のメンバーのみが参加できるプライベートチャンネルを作れるか
- 利用状況のレポート:誰がどの程度使っているかを把握できるか
- データのエクスポート:過去のメッセージやファイルを一括ダウンロードできるか
20人以上のチームでは、これらの管理機能が整っていないと運用が煩雑になりがちです。
ポイント6:導入コストとランニングコスト
ビジネスチャットのコストを比較する際は、月額料金だけでなく以下の要素も含めて総合的に判断することが大切です。
見落としがちなコスト
- 初期設定・導入支援のコスト:ベンダーの有償サポートが必要か
- 教育・研修のコスト:メンバーへのトレーニングにかかる時間と人件費
- 運用管理のコスト:管理者が設定変更やトラブル対応に割く時間
- 将来的なプランアップグレードのコスト:人数増加時の料金変動
「月額料金が最も安いツール」が必ずしもトータルコストで最安とは限りません。UIが分かりにくいツールは教育コストが嵩みますし、連携機能が弱いツールは別途ツールを導入する必要が出てくる場合もあります。

ポイント7:サポート体制と日本語対応
トラブルが発生した際のサポート体制も見逃せないポイントです。
海外製のツール(Slack・Teams・Discord等)は、日本語のヘルプページやFAQは充実しているものの、直接のサポート窓口が英語のみというケースがあります。一方、国産ツール(Chatwork・LINE WORKS等)は日本語での電話・メールサポートが受けられるプランが用意されています。
ITに詳しいスタッフがいないチームでは、日本語サポートの手厚さは非常に重要な選定基準になります。導入前にサポートの対応範囲・営業時間・問い合わせ方法を確認しておきましょう。
選定プロセスの進め方
実際にツールを選定する際は、以下のステップで進めると効率的です。
ステップ1:要件の整理(1日)
上記7つのポイントについて、自社の状況と照らし合わせて「必須条件」と「あれば嬉しい条件」を整理します。
ステップ2:候補の絞り込み(1日)
必須条件を満たすツールを2〜3つに絞り込みます。
ステップ3:無料トライアル(1〜2週間)
候補のツールを実際にチームで試用します。最低でも1週間は使ってみないと、日常業務での使い勝手は判断できません。
ステップ4:フィードバックの収集と決定(数日)
試用したメンバーから「使いやすかった点」「困った点」をヒアリングし、最終決定します。

よくある失敗パターン
失敗1:機能の多さだけで選んでしまう
多機能なツールは一見魅力的ですが、使いこなせなければ意味がありません。チームのITリテラシーに合ったツールを選ぶことが、定着率を高める最大の要因です。
失敗2:一部のメンバーだけで決めてしまう
IT部門やマネージャーだけでツールを決定すると、実際に使う現場メンバーの声が反映されず、導入後に「使いにくい」という不満が出がちです。現場メンバーも交えたトライアルを行いましょう。
失敗3:運用ルールを決めずに導入する
チャンネルの使い分け・通知設定のルール・緊急連絡の手段などを決めずに導入すると、情報が散乱して逆に生産性が下がるリスクがあります。最低限のガイドラインを用意してから展開することをおすすめします。
まとめ
ビジネスチャットの選び方で最も重要なのは、自社の業務スタイルと課題に合ったツールを選ぶことです。「人気だから」「安いから」という理由だけで決めると、導入後にミスマッチが起きやすくなります。
7つの選定ポイント(チーム規模・連携性・モバイル対応・セキュリティ・管理機能・コスト・サポート)を基準に候補を絞り、必ず無料トライアルで実際の使い勝手を確認してから導入を決定しましょう。
参考リンク:Chatwork公式サイト / Slack公式サイト / Microsoft Teams公式サイト
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